女性は閉経を迎える40代から50代頃になると卵巣機能が衰えて、ホルモンバランスが変わり、体に大きな変化が起こります。
それに伴い、自律神経や精神にも影響し、更年期障害という様々な症状が起こります。
自律神経トラブルによる症状
女性は女性ホルモンが優位に働いていますが、閉経準備に入る更年期を迎えると女性ホルモンの分泌が減少し、脳が視床下部を刺激して女性ホルモンを補おうとします。視床下部には、交感神経と副交感神経を動かす自律神経があり、交感神経と副交感神経はバランスを取り合って働くことで心臓をはじめとした内臓の動きを制御します。
交感神経は興奮した時、副交感神経はリラックスしているときに働きますが、これらの神経のバランスが乱れると内臓の働きや血液循環にトラブルが起こり、のぼせや発汗、動悸、頭痛などの症状が起こってしまいます。また、交感神経が夜に活性化すると眠れなくなるといった睡眠障害にも悩まされます。
精神面に起こるトラブル
更年期になると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少します。このエストロゲンは、気分を明るくしたり、気持ちを穏やかにして、幸せな気持ちにさせてくれますが、エストロゲンの分泌が減少すると気分が沈みがちになってしまいます。
また、更年期を迎える40代から50代は子どもの自立や親の介護といった環境の変化でストレスを抱えて、大脳にある感情をコントロールする機能に影響します。さらに、更年期による自律神経の不調による体のトラブルが出ると、憂鬱になる、情緒不安定、意欲低下、記憶力の低下といった精神的な症状も現れやすくなってしまうのです。
運動機能などのその他症状
更年期になるとエストロゲンの分泌低下によって、自律神経トラブルや精神的症状が起こりますが、体へも大きな影響が起こります。エストロゲンは更年期だけが原因で分泌が減るのではなく、運動不足や筋力低下も要因のひとつです。女性は男性に比べて筋肉量が少ない、筋力が弱いために運動不足になると肩こりや腰痛などが起こりやすい傾向にあります。
また、エストロゲンは、関節をスムーズに動かす潤滑油と同様の働きがありますが、更年期によって分泌が減少すると体は関節の働きを補おうと関節周辺の筋肉を使うため、負荷がかかって腰痛や肩こり、関節痛、筋肉痛といった痛みが発生します。
他にも、自律神経が乱れることによって、自律神経によってコントロールされている消化器系の不調や皮膚トラブルにも大きく影響してしまうのです。
yrc-blogger
最新記事 by yrc-blogger (全て見る)
- 頭痛について知ろう(2) - 2024年5月30日
- 生活習慣病に注意! - 2024年5月30日
- 骨作りを意識しよう! - 2024年5月29日