妊娠中期になると、多くの人が悩まされる腰痛は、妊娠中期から始まって妊娠後期になると酷くなります。
妊婦の骨盤周辺から腰にかけての痛みは、大きくわけて3つの原因によって引き起こされるといわれています。
恥骨周辺に起こる痛み
左右の骨盤を繋いでいる恥骨結合という部分は、繊維と軟骨が混合している線維軟骨しており、妊娠すると出産のために骨盤輪が広がるため、恥骨結合も数ミリ広がります。
妊婦は出産に備えて体に変化が起こりますが、腰に負荷がかかったり、ホルモンや生化学の変化によって靭帯が緩む、骨盤や深層部にある筋肉が弱くなってしまうと背骨や骨盤が不安定になります。この恥骨結合の関節が緩みすぎてしまうと骨盤が不安定になり、酷い場合は恥骨結合が裂けたり、剥離してしまうと恥骨結合部分に鋭い痛みや鈍痛が起こったり、軋む音がする、下腹部や会陰部分、足や腰の痛みといった、恥骨結合機能不全というトラブルが起こります。
日常生活で長時間立ったり歩くといった負荷のかかる動作や腰周辺に負荷のかかる姿勢は避け、こまめに休みましょう。
腰椎や仙骨周辺の痛み
妊婦のお腹は、胎児の成長とともに大きく変化し、体重も増加していくため、お腹が突き出たり、腰が大きく反りかえるような姿勢になると、腰椎から仙骨にかけて痛みが出やすくなります。これは妊娠によって体重の負荷が変化することで椎間板や靭帯、関節にストレスがかかってしまい、神経幹や骨盤の筋肉が限界を超えると、腰や腿の裏が痛くなります。また、子宮が大きくなと腹筋が自然と伸びてしまい、腹筋の力が弱まって腰周辺に鈍痛や刺すような痛みが出ます。
長時間同じ姿勢を続ける、屈んだりひねると動作をすると悪化しやすく、妊婦帯などでお腹を支えると腰への負担を減らすことが可能です。
骨盤後部周辺に出る痛み
骨盤の後ろ側に起こる痛みは、約2割の妊婦が経験すると言われています。この部分は仙腸関節という体重を支える役割を持つ関節で、普段はほとんど動かず、人間が動作を取る際に足から背骨の衝撃を吸収しています。
しかし、妊娠すると出産のために骨盤を拡張させるリラ苦心というホルモンが分泌されることで靭帯が緩み、子宮の成長によって骨盤周辺の深層筋が伸びて腹筋が弱まります。また、妊娠による体重増加や姿勢の変化による仙腸関節への負荷変化によって仙骨や仙骨関節が不安定になるために痛みが発生します。
横になる際は、膝の間とお腹の下に枕を挟んで横向きに寝たり、お腹とお尻を引っ込めて腰の湾曲を減らすようにしましょう。
横浜ロイヤルカイロプラクティック
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